近頃、独立開業が増えています

 ここ数年、独立開業を志す機運が高まりを見せており、多くの創業者が誕生し、
新しいスタートを切っています。独立開業の増加原因には、どのようなものがあるのでしょうか?

終身雇用制度の崩壊と経営マインドの醸成

 古くから日本型経営を支えてきた「終身雇用制度」が崩壊しつつあります。バブル経済崩壊からおよそ20年。日本企業の多くは長引く不況に苦しみ、ドラスティックなコスト・カットによって生き残ってきました。
 そして、その間に人材に対する考え方も変わってきました。派遣社員をはじめとする非正規労働者へのニーズが高まり、もはや、時間とコストをかけて「人を育てる」という余裕は無く、「使い勝手の良い即戦力」が求められるようになってきたのです。

 さらに企業は、儲けを創り出せる社員を育成するために、「カンパニー制」や「社内ベンチャー制度」といった新しい管理制度を導入し、社員に対しても意識改革と経営スキルの向上を求めるようになり、その効果として経営マインドの高い人材が誕生するようになりました。
 そのような延長線上に、自らの力を起業によって試そうとする人々が増えるのも、自然の成り行きと言えるでしょう。

新しい働き方の模索

新しい働き方の模索

 また、その一方で、終身雇用制度の衰退は、会社に対する帰属意識やファミリー意識を急速に減退させました。会社に骨を埋める覚悟で働き続けるというオールド・スタイルの働き方は、時代とマッチしなくなってきたのかもしれません。
 むしろ、そのような組織の歯車としての働き方に疑問を抱く若者が増え、仕事のオンとオフをはっきり区別しながら、自らのライフスタイルを大切に考えるようになってきました。彼らは、家族との時間や、趣味、学びといった自己実現のために使う時間やお金を重視する傾向にあり、起業によって、時間に縛られるサラリーマンとしての仕事のスタイルから抜け出そうとする傾向にあるのです。

国策としての創業支援

 しかも、日本経済の再生のためには、新しい企業による産業の創出が不可欠とされ、国策としても、起業を振興することに力を入れています。
 まず、平成18年に施行された「会社法」によって、会社設立の要件が圧倒的に緩和されました。それまでの最低資本金制度(株式会社では1,000万円以上)が撤廃され、資本金1円でも会社設立が可能となりましたし、それまでのように「取締役は3名以上、監査役は1名以上」という役員の設置義務も緩和され、「取締役1名のみ」の会社を設立することも可能となりました。

 さらに、新しい組織形態である「LLC(合同会社)」「LLP(有限責任事業組合)」が登場し、自由な組織設計が可能となりました。もはや、会社設立は難しいものではなくなっているのです。

その他の創業支援

その他の創業支援

 起業の振興政策は、会社法の制定のみに収まるものではありません。地方自治体を含めた行政の起業支援策も充実しており、創業資金融資制度や各種助成金・補助金事業によって、起業のための資金調達も便利になっています。
 また、昨年より始まった「経営革新等支援機関」による創業支援サービスからも目が離せませんし、民間団体も含めた創業支援は充実の一途を辿り、資金調達のみならず、販路拡大、ビジネス・マッチングについても多くの機会を提供し、起業家のスムーズなテイク・オフを手助けしています。



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