社会保険・労働保険の基礎知識

公的年金制度

 自分や家族の加齢、障害、死亡など、さまざまな要因で、自立した生活が困難になるリスクに対して、個人だけで備えることには限界があります。そこで、これらのリスクに備え、生涯を通じた保障を実現するための仕組みが、公的年金制度です。
 公的年金制度では、あらかじめ保険料を納めることで、必要なときに給付を受けることができます。

 公的年金には、
①高齢になったときに受け取ることができる「老齢年金」。
②重度の障害を負ってしまったときに受け取ることができる「障害年金」。
③一家の大黒柱が亡くなってしまったときに遺族が受け取ることができる「遺族年金」。
の3種類の給付が用意されています。

 公的年金には、個人事業主が加入する「国民年金」と、サラリーマンが加入する「厚生年金」、公務員が加入する「共済年金」の3種類があります。

国民年金とは

 国民年金は、自営業者などの個人事業主が加入する公的年金で、20歳以上60歳未満の全ての個人事業主に加入義務があります。農業従事者、自営業者、学生、アルバイトなどを第1号被保険者といいます。

 20歳~60歳までの40年間の全期間の保険料を納めた場合には、65歳になってから老齢基礎年金を満額受け取ることができますが、加入期間が25年未満ですと、老後の年金を受け取ることはできません。

 ※年金の受給資格期間を25年から10年に短縮する年金機能強化法の成立により、65歳以上の方が、保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算して10年に達した場合、平成27年10月から年金を受けることができるようになります。

 保険料を納付するのは、原則本人ですが、本人に収入がなければ世帯主が連帯して負担します。

 年金保険料や年金給付額は、少子高齢化に対応するため、定期的に見直しが進められていますが、平成26年3月現在では、1ヵ月当たりの保険料が15,250円、老齢基礎年金の給付額は1年あたり778,500円です。

厚生年金とは

厚生年金とは

 厚生年金は、サラリーマンが加入する公的年金ですが、厚生年金は国民年金を内包する仕組みとなっていますので、厚生年金に加入することで、自動的に国民年金にも加入していることとなります。
 すなわち、厚生年金は国民年金を1階部分とする2階建ての公的年金で、年金給付額も、国民年金に上乗せされる仕組みとなっています。

 厚生年金保険料は、原則として労使折半とされており、その半分を雇用主が納め、残りの半分を本人が納めることとされています。
 標準報酬制を採用しているため、給与の額に応じて保険料が変わり、それにともなって、老後の年金受取額も変わってきます。もちろん、多く納めた方ほど、多くの年金が受け取れる仕組みです。

 高齢になったときに受け取ることができる「老齢厚生年金」の受給資格は、国民年金の受給資格に連動しており、老齢基礎年金の受給資格さえあれば、1年しか厚生年金加入期間が無い場合であっても、その加入期間1年分の「老齢厚生年金」を受け取ることができます。

 老齢年金の給付額は、標準報酬額や加入期間に応じた複雑な計算によって算出されますが、平均的な給付額は概ね以下のようになっています。

国民年金厚生年金
平成19年度53,602
(48,057)
161,059
平成20年度53,992
(48,507)
158,806
平成21年度54,320
(48,992)
156,692
平成22年度54,596
(49,371)
153,344
平成23年度54,682
(49,632)
152,396

カッコ書きは厚生年金の受給権を持たない者の平均
(出典:厚生労働省年金局「平成23年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)



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