経営者のための銀行取引の基礎講座

どんな銀行と付き合ったらよいか

どんな銀行と付き合ったらよいか

まず、最初の問題は、「どんな銀行と付き合えばよいか。」ということです。

まずは、目先の利益

 実は、そんな難しく考える必要はありません。まずは、なんでもいいから、貴方にとってメリットがあると感じられる銀行がベストなのです。

 「振込手数料が安い」とか、「預金の金利が高い」とか、そういうことです。「面白そうな商品を扱っている」とか、「以前から取引がある」とかでも構いません。銀行と付き合う以上、メリットがあった方がいいに決まってます。

 例えば、飲食業の場合、毎日の売上金の保管は重要な問題ですから、「夜間金庫の受付をしてくれて、手数料も安い」とか、最近は、ほとんど無くなりましたが「集金に来てくれる」とか、そういうことが大きなメリットになります。

 あるいは、建設業であれば、工事期間中の資金繰りが重要になってきますので、「手形や小切手の換金手続きが簡単。手数料も安いし親切」といったことがメリットになります。

「近い」が一番

 銀行と付き合う上でのメリットというのは、色々と考えられますが、その中でも重視して欲しいのは、「近い」ということです。

  • 支払先から振込催促や確認・変更を問い合わされた時。
  • 得意先からの入金を確認し、それに応じて新たな支払いを行なう時。
  • 現金で売上を回収してきた際にその現金をただちに口座入金したい時。
  • 社内でちょっとした買い物をするために現金が必要になった時。

銀行を訪ねる用事というのは、結構、細々とあるものです。

 少し前までは、取引銀行へある程度の金額の預金をしておれば、電話一本で現金を持ってきてくれるなんていうサービスもありましたが、現在では、銀行も生き残りをかけて人件費の削減や無駄な業務の簡略化を強力に推進しており、電話をしてもちょっとしたことでは来てくれることなどは無くなってしまいました。
  このため、取引銀行との物理的な距離が近いというのは大きな要素になります。

雰囲気が良いと感じる銀行と付き合いたい

 「窓口のお姉さんが親切だ」とか「感じが良い」とか、「支店内の雰囲気が何となく好きだ」と感じる銀行と取引することも大切な要素だと思います。

 サービス業の最大のポイントは、サービス精神なわけですから、多くの場合、雰囲気の悪い店はサービスが悪く、雰囲気の明るい店はサービスが良いものです。
 銀行が用意しているサービスがどんなものであるか、まだわからないわけですから、サービスの良し悪しを、雰囲気を見ながら判断するというのは、まずまずの方法です。

 しかも、銀行の雰囲気が良ければ、大げさに言うと貴方も「楽しい」気持ちになります。すると、貴方がそのような気持ちでいるということは、銀行側から見ても「この人はとても感じのいい人だな」と感じてもらえます。

 そして、そういうことは商売において馬鹿にできない重要なテーマです。
もしかしたら特別な耳寄り情報が手に入るかもしれませんし、取引の際に特別に有利な扱いを受けることがあるかもしれません。

 結局、「人づきあい」って、そういうものです。

 しばしば、中小企業に対する融資の姿勢を取り沙汰して、「都銀よりも、信用金庫や信用組合の方がよい」なんて書いてあるビジネス書もありますが、実際のところは、設立したばかりの会社に融資をしてくれる銀行なんて、まずありませんので、融資なんて当分先の話です。

 とは言うものの、貴方の会社の近所に複数の銀行があるのであれば、複数の銀行と付き合うというのも大事です。

業態の異なる銀行であること

 御社の近くに上記に該当する銀行が複数あるならば、特に「嫌いだ」とかの思い入れがないのならば、その複数共と取引をするのが望ましいと思います。
できれば「どちらも信用金庫(または都市銀行)」ではなく、「都市銀行と信用金庫」のように業態の異なる銀行を選んでください。
仮に「振込や入金のためだけに銀行を使用する」というのであれば、ATMコーナーのみの銀行でも構いません。
他のページでも紹介していますが、「業態の異なる銀行との取引」にはメリットがあります。
とにかく「御社にとって何らかのメリットのある銀行と取引する」ということを考えてみてください。

 貴方の会社の近所に複数の銀行があるのであれば、複数の銀行と付き合うというのも大事です。
 色々な銀行とお付き合いをしながら、相手のサービスなどを比較して、付き合い方を変えていけばいいのです。

 複数の銀行と付き合う時に、業態の異なる銀行を組み合わせておくのもよいでしょう。 「都市銀行と信用金庫」とか、「地方銀行と信用組合」といった感じです。

 しばしば、中小企業に対する融資の姿勢を取り沙汰して、「都銀よりも、信用金庫や信用組合の方がよい」なんて書いてあるビジネス書もありますが、実際のところは、設立したばかりの会社に融資をしてくれる銀行なんて、まずありませんので、融資なんて当分先の話です。

 そうは言うものの、銀行だって種類によって特徴があり、得意なもの、不得意なものが違ったりしてます。ですから、色々なタイプの銀行と取引をするのは、悪いことではないわけです。

情報提供力や指導力も持った担当者

 銀行員というのは、色々な会社を見ていますので、経営情報に関してはなかなかの情報通です。このため、あなたの会社にとって有用な情報を提供してくれたり、様々な経営指導をしてくれる営業担当者がいる銀行員もいます。

 そこまでおおげさで無いにしても、創業したばかりのときは、わからないことが山積みですから、預金の有利な利用方法とかをわかり易く教えてくれる担当者もありがたいものです。色々なことを尋ねて、教えてもらっちゃえばいいんですから、こういう担当者は大変役に立ちます。

 もちろん、情報量や知識量が潤沢であっても、気が利かない担当者は、何も教えてくれません。そういう意味では、銀行による違いと言うよりは、担当者のパーソナリティに関わる問題ということになります。

 ですから、有能な担当者と巡り合うということは、「銀行選び」の問題と言うよりは、かなり「運」の要素が強く、そのような担当者は大事にしましょうということになります。

 ただし、そういう担当者と巡り合う確率を高めることはできるかもしれません。
まずは、「営業担当者に御社を訪問」してもらうために、銀行に立ち寄って、窓口のお姉さんに、「うちの会社が○○町にあるんだよ。△△の仕事をしています。近くを通ることがあったら立ち寄ってみてください」などと声をかけてみるのもひとつです。とにかく、貴方の会社の存在を銀行に知ってもらわなくては始まりません。

 気の利いた担当者というのは、とかく好奇心が旺盛で、フットワークも軽いですから、ここで貴方に連絡を求めてくるような担当者は、1次試験合格と言えるでしょう。

メイン銀行を決めよう

メイン銀行を決めよう

 創業間もなくは、情報収集の意味も兼ねて、さまざまな銀行と付き合ってみることをお勧めしますが、仕事が軌道に乗り、銀行との取引も安定してくるようであれば、それらの銀行の中から「メイン銀行」を決めようと意識することも必要です。

 メイン銀行というのは、簡単に言ってしまえば、貴方の会社が取引をする銀行の中でもナンバーワンの銀行であるということです。
 特に、融資取引が始まりますと、最も多くのお金を貸してくれている銀行がメイン銀行となりますので、これはもう一蓮托生の間柄となります。

 貴方の会社が潰れてしまえば、メイン銀行も大きな損害を蒙りますから、そういうことが起きないように真剣にバックアップしてくれる存在となります。

 そのために、金融面での支援はもちろんのこと、新しい取引先など商売に直結する情報を提供してくれたり、ビジネス・パートナーを紹介してくれたり、とにかく貴方の会社のビジネスを前進させてくれるような働きが期待できるのです。

メイン銀行の条件としては、以下の通りです。

  1. 利便性が高く、当然に取引頻度が最も高くなる銀行であること。
  2. いざという時の強い味方になってくれる銀行であること。
  3. いつでも、有用な情報を提供してくれることを期待できる銀行であること。

 融資取引が始まるまでは、メイン銀行と言ってもピンと来ないかもしれませんが、将来は、そういうこともあるのだと覚えておくと「よいでしょう。



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